浮線守
ふせんまもり/祇園守紋/諸相あり。この図案は「紋之泉」「日本の紋章」を参考にした。ジョン・ダワー著「紋章の再発見」の”浮線祇園守”はこれに酷似して
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いる。呼称であるが、「平安紋鑑」「紋典」をはじめとして主要な紋帖は”浮線守(ふせんまもり)”としているが、「日本の紋章」「紋章の再発見」では”浮線祇園守(ふせんぎおんまもり)”としている。//紋章においては、左右対称で平面的に羽を広げた状態の蝶を臥せ蝶(ふせちょう)または浮線蝶といい、この形状を祇園守で蝶に擬態させたものを浮線(祇園)守という。/浮線綾とは、織紋の糸を浮かせて織った浮織の綾のことをいう。単に浮線綾というだけでは、特定の文様をさすことにならない。しかし後世になって、蝶の浮線綾がひろく行なわれたため、浮線綾といえば、蝶形の浮線綾を称するようになってしまい、ついには浮線綾は臥蝶と同じものになり、その別名と認められるに至った。(沼田頼輔著日本紋章学」より)